2015年12月07日

老子 五十章  「生への執着」


五十章

老子は「生に執着しすぎるとすると死を招く」という。
どういうことだろう?

例えば
つり橋をわたる場合を考えてみよう。
ただ渡る人はすぐに向こう側に着ける。
しかし、生に執着しすぎる人は
あらゆる危険性を考えてから
渡れなくなる。
それでも渡らなければならないから
硬直して足を踏み外すかもしれない。

人生においても
自らの命を絶つ人が
生きることに執着を持ちすぎていた可能性は高い。
生きることと死ぬことはコインの裏表だ。

生きることを思えば思うほど
死の思いが強められる。
動物は基本的に自殺しないだろう。
生存本能はあるが
生きることに執着を持ったり
死を思い悩んだりしないからだ。

老子とは逆の方向で
仏教の瞑想方法のひとつに
死を思う方法がある。
死を思うことで生を強く感じるのだ。

僕は、お葬式への出席は
基本的に辞退するようにしていた。
特に友達や若い人の葬式は辛いものである。
何年か前に、若い頃から色々教えて頂いた先輩が他界し
そのときはなぜかお通夜からお葬式まで付き合った。
年の近い身近な人を亡くし
死を強烈に意識した。

先輩を見おくった後
なぜか僕には生が溢れていた。
その後、その先輩と僕がやり残したことも
僕が完結するエネルギーを頂いた。

この頃、仕事の師匠が亡くなったり
死を強く意識することが重なっていった。

その後、あの東日本の震災があり沢山の方が亡くなり
強烈に死を意識していった
強烈に生を意識していった

そして僕はついに何度目かの人生をスタートしたんだ。

生と死
まさにコインの裏表と言うだけで
同じものなんだよ。

あなたはどう思いますか?


ダルマ

ヒーリングサロン フェアライト
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