2015年02月10日
「軍隊と葬儀」 老子 第三十一章
古き風習にのっとると
祝いの席では左側に上位の人間が座り
葬儀の席では右側に上位の人間が座ることになっている。
軍隊では上位の人間は右に座る。
これは戦いに勝っても喪に服す、
葬儀の作法に習っているという。
武器は不吉な道具だし
本来の人間は人殺しではない。
しかし金や権力が絡むと
そうとばかり言ってられないらしい。
そして次第に有事中心の思想になっていく。
人間の作り出すものは恐ろしい。
しかし、やはり変わらない真実がある。
「武器は不吉な道具で
本来の人間は人殺しでない」
軍隊が葬儀の座り方に習うような
人間らしい精神を忘れてはいけない。
それが形式だけになってしまってはいけないのだ。
本当に恐ろしいのは
それらが形式だけになってしまったときかもしれない。
体裁だけの無意識な人間は
それ自体が凶器になる可能性があるのだ。